○豊岡市ひとり親家庭等医療費の助成に関する条例
令和6年12月25日
条例第33号
(目的)
第1条 この条例は、母子家庭の母子、父子家庭の父子及び遺児の医療費の一部を助成することにより、これらの者の福祉の増進を図ることを目的とする。
ア 高等学校、中等教育学校及び特別支援学校に在学中の者
イ 高等専門学校に在学し、第3学年の課程を修了するまでの者
ウ 専修学校の高等課程に在学中の者(高等学校を卒業した者を除く。)
エ 外国人学校(専ら外国人が通学する各種学校で高等学校に準ずると認められているものをいう。)に在学中の者
(2) 父子家庭の父子 母子及び父子並びに寡婦福祉法第6条第2項に規定する配偶者のない男子であって、民法第877条の規定により扶養すべき者である児童を現に監護するもの(以下「父子家庭の父」という。)及び当該監護される児童をいう。
(3) 扶養義務者 民法第877条第1項に定める扶養義務者で主として母子家庭の母子及び父子家庭の父子の生計を維持するものをいう。
ア 両親が死亡した児童
イ 両親の生死が明らかでない児童
ウ 両親から遺棄されている児童
エ 両親が精神又は身体の障害により長期にわたって労働能力を失っているため、又は両親が法令により長期にわたって拘禁されているためその扶養を受けることができない児童
(5) 医療保険各法 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)及び同法第7条第1項に規定する医療保険各法をいう。
(6) 医療保険各法の給付 医療保険各法の規定による療養の給付又は保険外併用療養費、療養費若しくは訪問看護療養費の支給(家族療養費、家族訪問看護療養費及び特別療養費に係る当該支給を含む。)をいう。
(7) 被保険者等負担額 医療に要する費用の額から医療保険各法の規定により医療の給付を行う者(以下「保険者」という。)が負担すべき額(保険者の規約、定款、運営規則等により医療保険各法に規定する保険給付と併せて当該保険給付に準ずる給付を受けることができる場合における当該給付を含む。)を控除した額をいう。
(8) 保険医療機関等 健康保険法(大正11年法律第70号)第63条第3項に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又はこれら以外の病院、診療所若しくは薬局その他これらに類するものをいう。
(9) 低所得者 その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員が医療保険各法の給付が行われた月の属する年度(医療保険各法の給付が行われた月が4月、5月又は6月である場合は、前年度。以下同じ。)分の地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による市町村民税(同法第328条の規定によって課する所得割を除く。)が課されていない者(条例で定めるところにより当該市町村民税を免除された者を含む。)であり、かつ、その属する世帯の世帯主及びすべての世帯員が医療保険各法の給付が行われた月の属する年の前年(医療保険各法の給付が行われた月が1月から6月までの場合は、前々年。以下同じ。)中の公的年金等の収入金額(所得税法(昭和40年法律第33号)第35条第2項第1号に規定する公的年金等の収入金額をいう。)及び医療保険各法の給付が行われた月の属する年の前年の合計所得金額(地方税法第292条第1項第13号に規定する合計所得金額(所得税法第28条第1項に規定する給与所得を有する者については、当該給与所得は、同条第2項の規定により計算した金額(租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第41条の3の11第2項の規定による控除が行われている場合には、その控除前の金額)から10万円を控除して得た額(当該額が0を下回る場合には、0とする。)によるものとする。)から所得税法第35条第2項第1号に掲げる額を除いた額をいい、当該合計所得金額が0を下回る場合には、0とする。)の合計額が80万円以下である者をいう。
(対象者)
第3条 この条例によりひとり親家庭等医療費(以下「福祉医療費」という。)の助成を受けることができる者(以下「対象者」という。)は、次の各号のいずれにも該当する者とする。
(1) 市内に住所を有する者
(2) 次のいずれかに該当する者
ア 母子家庭の母
イ 母子家庭の母が監護する児童
ウ 父子家庭の父
エ 父子家庭の父が監護する児童
オ 遺児
(3) 母子家庭の母、父子家庭の父、母子家庭の母若しくは父子家庭の父の扶養義務者で主として当該母子家庭の母子若しくは父子家庭の父子の生計を維持するもの又は遺児の生計を維持する者(以下「生計維持者」という。)について、医療保険各法の給付が行われた月の属する年度分の所得(児童扶養手当法施行令(昭和36年政令第405号)第3条及び第4条の規定の例により算出した額をいう。)が同令第2条の4第1項に規定する額(生計維持者が低所得者である場合には、同条第2項に規定する額)未満である者
(4) 次のいずれにも該当しない者
ア 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による医療扶助を受けている者
イ 豊岡市高齢期移行者医療費の助成に関する条例(令和6年豊岡市条例第31号)の規定による医療費の助成を受けている者
ウ 豊岡市重度障害者医療費の助成に関する条例(令和6年豊岡市条例第32号)の規定による医療費の助成を受けている者
エ 豊岡市こども医療費の助成に関する条例(令和6年豊岡市条例第34号)の規定による医療費の助成を受けている者のこども
2 前項第3号の規定にかかわらず、市長は、失業、廃業、休業その他これらに類する状態により、主たる生計維持者の収入が著しく減少した者を、これらの事由が発生した日の属する月の初日から6箇月を超えない日までの間、対象者とすることができる。
(1) 入院以外の療養である場合 保険医療機関等ごとに1日につき800円(低所得者である場合にあっては、400円)を上限として当該被保険者等負担額に相当する額
(2) 入院療養である場合 当該医療につき医療保険各法の医療に要する費用の額の算定に関する基準により算定した額の100分の10に相当する額。ただし、同一の月に同一の保険医療機関等において行う療養については、3,200円(低所得者である場合にあっては、1,600円)を限度とする。
4 第1項に規定する一部負担金の額は、当該被保険者等負担額を超えることができない。
(資格の認定)
第5条 福祉医療費の支給を受けようとする者は、市長に申請して、その認定を受けなければならない。
3 福祉医療費の支給は、第1項の規定による資格の認定のあった日から適用する。
(受給者証の提示)
第6条 受給者証の交付を受けた者(以下「受給者」という。)は、兵庫県内の保険医療機関等(以下「県内保険医療機関等」という。)において医療を受けようとするときは、当該県内保険医療機関等に受給者証を提示しなければならない。
(福祉医療費の申請)
第7条 福祉医療費の支給を受けようとする者は、福祉医療費支給申請書に当該医療に要した費用の額を証する書類その他市長が必要と認める書類を添えて、市長に申請しなければならない。ただし、次条の規定により福祉医療費の支給があったものとみなされるときは、この限りでない。
(支給方法の特例)
第8条 受給者が第6条で定める手続に従い県内保険医療機関等で医療を受けた場合には、市長は、福祉医療費として、当該医療を受けた者に支給すべき額の限度において、その者が当該医療に関し当該県内保険医療機関等に支払うべき費用を、その者に代わり、当該県内保険医療機関等に支払うことができる。
2 前項の規定による支払があったときは、当該受給者に対し、当該医療に係る福祉医療費の支給があったものとみなす。
(受給資格の喪失)
第9条 受給者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、当該受給資格を喪失する。
(1) 死亡したとき。
(2) 第3条に規定する対象者の要件に該当しなくなったとき。
(受給者証の返還)
第10条 受給者は、その資格を喪失したとき又は受給者証の有効期限が満了したときは、速やかに受給者証を市長に返還しなければならない。
(変更の届出)
第11条 受給者は、次に掲げる事項に変更が生じたときは、受給者証及び当該変更が生じた事項を証する書類を添えて、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(1) 氏名又は住所
(2) 受給資格の要件
(損害賠償との調整)
第12条 市長は、受給者が疾病又は負傷に関し損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、福祉医療費の全部若しくは一部を支給せず、又は既に支給した福祉医療費の額に相当する金額を返還させるものとする。
(福祉医療費の返還)
第13条 市長は、偽りその他不正の行為によって福祉医療費の支給を受けた者があると認めたときは、その者に対し、当該支給を受けた額の全額又は一部を返還させるものとする。
(受給権の保護)
第14条 福祉医療費の支給を受ける権利は、譲り渡し、又は担保に供してはならない。
(委任)
第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和7年1月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、豊岡市福祉医療費の助成に関する規則(平成17年豊岡市規則第164号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。
3 この条例の施行の際現に豊岡市福祉医療費の助成に関する規則の規定に基づき交付されている受給者証は、第5条の規定により交付された受給者証とみなす。